KURO「RADIO NEXUS」7月17日放送後記
RADIO NEXUS、水曜日を担当するKUROです。
今年は確かに冷夏かもしれないですね。
さて、今回番組の冒頭で朗読したのはこちら。
【死者の無念を背負うのではない。彼らが抱いた夢を、彼らの分まで諦めず追い続けるべきであるのだと。「たまたま戦争や災害があったからといって、誰も負けてはならない」】
(冲方丁『もらい泣き』)
冲方さんは同い年なんですよ。同い年ってドキっとしますよね。勝手に刺激をもらいます。
さて、これはどのストーリーも原稿用紙五枚半くらいで、サクッと読める短編集です。
ジーンとなりたい人は、心が洗われて一日が過ごせるはず☆
僕はアルツハイマーになった奥さんを毎日化粧する旦那さんの話が好きでした。百年にも及ぶ日本とトルコの交友関係の話、盟友トルコも良かったです。
皆さんはどれが好みでしょうか。
未来に残したい本、題して『BOOK TO THE FUTURE 2』では、コミックの日ということでこちらの二冊をご紹介しました。
石塚真一の『BLUE GIANT』と手塚治虫の『陽だまりの樹』
前者は今超絶流行っているジャズ漫画です。世界一のジャズプレイヤーを目指す仙台市出身の宮本大。彼はサックスプレイヤーとしてひたむきに突き進んでいきます。その誠実さに、とにかく毎回胸を打たれます。何かに向かって今コツコツと努力している人は、すごく力になると思います。オススメ!
そして後者は、御大手塚先生による超名作。なかでも僕は「唐人お吉」の話が大好きで、これは実際にあった伊豆の下田市の芸子の話なんです。玉泉寺に駐留していたアメリカ合衆国駐日領事タウンゼント・ハリスに、妾として政府によって派遣された人なのですが、その後、村八分にされてしまい、最後は水死体で亡くなってしまいます。子供ながらになんて切ないんだと思いました。実は僕、大人になってから実際に伊豆まで足を運びました。
良かったらぜひ読んでみて下さいね。
自分の音楽的ルーツを深堀する『BACKGROUND MUSIC』では、ラッパーのエミネムを紹介しました。
日本でも映画『8マイル』が人気だったので、知っている人多いですよね。「これでラッパーになった!」っていう若い子も多いと思います。
エミネムは何がすごいか。もちろん白人で黒人の世界に殴り込んだということもそうですが、やはり単純にラップがクソ上手い(笑)
例えば、この部分。
Oh there goes gravity
Oh, there goes Rabbit, he choked
He's so mad, but he won't give up that
Easy, no
Ohがアクセントになっていて、それも韻を踏んでいるのですが、その間にあるgravity、Rabbit、mad、thatでも踏みまくっているという。一人シンコペーションラップ。
恐ろしいですね。。まるで優れた建築家のようです。
今日のBから始まる『B-STYLE』は、ボケでした。
つまり、天然の方ですね。そんなエピソードを二、三個紹介させてもらいました。ここまでくるともはや作品ですね。僕は羨ましくてしょうがないです。もちろん、僕だって誰かにとっては天然なんでしょうけど。でも、それすら気付かない人たちにはもう太刀打ちできないっす。
さて、次回の放送は7/24(水)になります。(ディレイ放送は翌週の土曜日15時から!)
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あなたの貴重な一時間が、僕のラジオを通してまた素敵になりますように。
これからも音楽や本が楽しく響いてくる番組を目指します!
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KURO
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