KURO「RADIO NEXUS」6月19日放送後記

RADIO NEXUS、水曜日を担当するKUROです。
ようやく肉離れから解放されて、ランニングを再開しています。
さて、本日番組の冒頭で朗読したのはこちら。

【僕はALSという病気を憎んだり、こんな境遇になった自分の人生に
希望を失ってしまったりするのではなく、「ALSと共に生きる」ことにしたのです】

(武藤将胤(マサタネ)『KEEP MOVING 限界を作らない生き方』より)

27歳で難病ALSになった僕の友人の本です。
ALSとは、筋萎縮性側索硬化症といって、全身の筋肉が段々とやせて力がなくなっていく病気です。不治の病と言われています。最初に会ったときの彼は、サッカーが大好きな活発な青年でしたが、今は車イスの生活をしています。でも、持ち前の創造力と行動力を駆使して、ALSをが治る未来のために彼は今、日々一分一秒、躍動しています。カッコいい車イスを開発し、目だけでDJとVJをやり、フェスを開催し、ラジオで喋り、日本中を飛び回っています。『NO LIMIT YOUR LIFE』というスローガンを掲げて、自分の限界を超え続けています。僕は彼のことを人として尊敬しています。マサタネくんを見ていると自分の人生に言い訳ができません。
僕らも限りある命を大切に、そして活き活きと生かさないとダメですね。

未来に残したい本、題して『BOOK TO THE FUTURE 2』ではこちらをご紹介しました。

恩田陸「蜜蜂と遠雷」


2017年に史上初の直木賞と本屋大賞をダブルで受賞した、今、めちゃくちゃ売れている本ですね。元々好きな作家さんですが、音楽小説ということもあって手に取りました。簡単に説明すると、ピアノコンクールに集まった天才たちが、お互いに競い合うお話です(笑)
その中で人間的に成長したり、感動したり、複雑な生い立ちがあったり…。
その先はぜひ本か、今年映画化もされるので劇場で!(2019/10/4公開)
それにしても、クラシックを活字で表現する恩田陸の凄さよ。修辞技法の巧みさに何度も舌を巻きました。まるで音楽を聴いているような感動があって鳥肌が立ちましたね。なんでここまでわかるんだろう。これってクラシックのみならず、ステージに立つ人やライブに行った人ならみんな理解できるはず。よくその立場になって書けたな~と感心しました。
きっと恩田陸ならラッパーの気持ちも描写できると思いました。小説家って恐ろしいです。

自分の音楽的ルーツを深堀する『BACKGROUND MUSIC』では、ファーサイドを紹介しました。

イマーニ、ファット・リップ、ブーティ・ブラウン、スリムキッド・トレ。
西海岸で結成された4MCのヒップホップグループです。ファット・リップ以外は元ダンサーで、わりと有名な振り付け師でした。きっと彼らのことを嫌いなヒップホッパーはいないと僕は断言できます(笑)当時、ギャングスタが王道だったヒップホップシーンに新たな価値を提示してくれました。マイクリレーも圧巻で、お客を楽しませるパフォーマンスも一級品です。ライブも見ましたが、素晴らしかったな~。多分、リップスライムが好きな人は好きだと思います。今は亡き伝説のプロデューサーJay Deeが全面的にプロデュースをしていて、ジャージーで、パーティ感もあって、チル系な曲もやる、おもちゃ箱のようなグループですね。たった二枚しかアルバムを出していないのに、金字塔ってズルいです。

今日のBから始まる『B-STYLE』は、“ビックリ”です。

楽屋にいた不法侵入者を捕まえたときは、本当にビックリしたな~(笑)
今年の3/17。毎年やっているチャリティイベント『届けよう! 東海から元気を!!』の日の日。たまたま僕が楽屋に帰ったら部屋にカギがかかっていて、中から変なオジサンが出てきたのです。「なんだつめぇわ」って言ったら「ワタスですか?ワタスは…」って、そんなシムケンみたいなことはないですが、逃げ出したので咄嗟に体が動いて、捕まえたんですよね。しかも、ライブ直前に(笑)
あの日のライブは平常心を保つのが辛かったな~。あんな経験もう二度とないと思いますが、少し経ってから冷静に振り返るとゾッとしますね。
ちょうど小説『マン・イン・ザ・ミラー 「僕」はマイケル・ジャクソンに殺された』が発売される前日だったのですが、危うく「僕」が殺されかけました。

さて、次回の放送は6/26(水)になります。
(ディレイ放送は翌週の土曜日15時から!)
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あなたの貴重な一時間が、僕のラジオを通してまた素敵になりますように。
これからも音楽や本が楽しく響いてくる番組を目指します!
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KURO